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佐々木 祐二; 伴 康俊; 森田 圭介; 松宮 正彦*; 小野 遼真*; 城石 英伸*
Solvent Extraction Research and Development, Japan, 27(1), p.63 - 67, 2020/00
被引用回数:6 パーセンタイル:31.74(Chemistry, Multidisciplinary)Ndマグネット中のDyを溶媒抽出で分離回収する方法の基礎研究を行った。DyはNdよりも価値が高く、これを回収して再利用することは意義深い。我々はランタノイドを効率よく抽出するDGA(ジグリコールアミド化合物)を用いてDyを単離する条件の検討を行った。抽出容量の高いTDdDGA(テトラドデシルジグリコールアミド)を用いて溶媒抽出を行うと、Dy/Nd分離比は17-18であった。効率よく相互分離を行うために、向流接触の溶媒抽出を採用した。0.1M TDdDGA/n-ドデカン、0.3M硝酸の条件で4段の向流接触抽出を行ったところ、有機相にDyを92%、その中にNd 0.7%回収できることを確認した。
佐賀 要*; 鈴木 英哉; 松村 達郎; 塚原 剛彦*
Analytical Sciences, 35(4), p.461 - 464, 2019/04
被引用回数:3 パーセンタイル:7.76(Chemistry, Analytical)ポリ--イソプロピルアクリルアミド(PNIPAAm)を用いた相転移ゲル化抽出法は、廃棄物の極めて少ない新規抽出プロセスの実現を可能にする。PNIPAAmと疎水性ジグリコールアミド抽出剤を共に用いたゲル化抽出によって、硝酸溶液中から全希土類元素を一段階で完全に抽出することに成功した。
金子 政志; 渡邉 雅之; 松村 達郎
Dalton Transactions, 45(43), p.17530 - 17537, 2016/11
被引用回数:33 パーセンタイル:87.63(Chemistry, Inorganic & Nuclear)マイナーアクチノイドとランタノイドのドナーの違いによる分離メカニズムの違いを理解することを目的として、相対論密度汎関数計算をジグリコールアミド(DGA)およびニトリロトリアセトアミド(NTA)を用いたAm(III)/Eu(III)分離挙動研究に適用した。先行研究に基づいて錯生成反応をモデル化し、錯生成による金属イオンの安定化に基づく熱力学エネルギーを計算した。その結果、DGA試薬はAm(III)イオンよりもEu(III)イオンと好んで錯生成するのに対し、NTA試薬はEu(III)イオンよりもAm(III)イオンと選択的に錯生成することを示唆し、Am(III)/Eu(III)選択性を再現した。Mulliken密度解析により、Amのf軌道電子と供与原子との結合特性の寄与の差異が、Eu, Am錯体の相対的な安定性を決定づけることを示唆した。
佐々木 祐二; 須郷 由美; 森田 圭介; Nash, K.*; Nash, K. L.*
Solvent Extraction and Ion Exchange, 33(7), p.625 - 641, 2015/10
被引用回数:96 パーセンタイル:91.19(Chemistry, Multidisciplinary)ジグリコールアミド(DGA)化合物のアルキル基置換効果について調べた。水,ドデカンへの溶解性,抽出容量,分配比などをモニターした。短いアルキル基を修飾したDGA化合物は水への溶解性が高く、一方長いアルキル基を修飾したものはドデカンへの溶解性が高い。抽出容量はそのアルキル基長さに依存する結果を得た。アクチノイド元素へのマスキング効果を調べたところ、エチル基を修飾したTEDGAの性能が最も高い。アクチノイド抽出に関し、6つの溶媒で調べたところ、短いアルキル基を修飾したDGA化合物による分配比がやや高いことが分かった。
館盛 勝一; 鈴木 伸一; 佐々木 祐二; Apichaibukol, A.
Solvent Extraction and Ion Exchange, 21(5), p.707 - 715, 2003/09
被引用回数:48 パーセンタイル:75.63(Chemistry, Multidisciplinary)当研究室で開発したジグリコールアミド化合物、TODGAはアクチノイドイオンとともにアルカリ土類金属に対しても強い錯形成を示す。研究対象の高レベル廃液中にアルカリ土類元素のSr, Baが高濃度で存在するので、これらをTODGAを含む3種のジグリコールアミド化合物を用いて抽出できるかどうかを調べた。TODGAにより、アルカリ土類元素の分配比の高い順に、CaSrBaであった。これはイオン半径の小さい順に高く以前ランタノイドで確認した傾向と同等であった。抽出反応はM+2NO+2TODGAM(NO)(TODGA)であることを確認した。3種のジグリコールアミドを用いた結果より、いずれの抽出剤においても、特にCa, Srについて高い分配比が得られ、TODGAは高レベル廃液からSrと一部のBaを抽出可能であることを明らかにした。
平田 勝; Guilbard, P.*; Dobler, M.; 館盛 勝一
Physical Chemistry Chemical Physics, 5(4), p.691 - 695, 2003/02
被引用回数:21 パーセンタイル:54.61(Chemistry, Physical)分子動力学シミュレーション法を用いて、3座配位ジグリコールアミド(DGA)によるランタノイドイオン(3価)とウラニルイオンの錯形成挙動を解析した。その結果、メタノール溶液中でDGA-Ln錯体が安定に存在するのに対し、DGA-UO錯体は不安定であり解離することがわかった。これらのシミュレーション結果は、DGA分子がよりランタノイドイオンと強く錯形成する実験事実と良好な相関が得られた。
須郷 由美; 佐々木 祐二; 館盛 勝一
Radiochimica Acta, 90(3), p.161 - 165, 2002/04
被引用回数:154 パーセンタイル:99.24(Chemistry, Inorganic & Nuclear)高レベル廃液から高収率でアクチノイドを回収するのに最も有用なジアミド系抽出剤であるN,N,N,'N'-テトラオクチル-3-オキサペンタン-1,5-ジアミド(TODGA)の耐酸性及び耐放射線性も調べた。室温での耐酸性は高く、加水分解は認められなかった。Co-線照射実験から、TODGAはアミド結合,エーテル酸素近傍の結合が放射線に対して比較的弱く、単体での分解G値は8.5でマロンアミドやモノアミドのそれと比べてやや大きな値となった。ドデカン溶液系では、放射線分解速度がドデカン分率に応じて増加することから、ドデカンによる増感効果が認められた。ベンゼンやモノアミドなどの添加剤を加えドデカン分率を下げることで、TODGAの耐放射線性が向上できることがわかった。また、共存する硝酸はTODGAの耐放射線性をわずかに高める効果をもつことがわかった。
佐々木 祐二; 館盛 勝一
Solvent Extraction and Ion Exchange, 20(1), p.21 - 34, 2002/01
被引用回数:186 パーセンタイル:95.52(Chemistry, Multidisciplinary)11種の主要骨格構造の異なるジアミドが合成され、それらを用いて、ランタノイド(III),アクチノイド(III)(IV)(VI)の抽出を行った。対象のジアミドは(CH)-(CONRR) (n=0, 1, 2, 3),O-((CH)-CONRR),S((CH)-CONRR),SS((CH)-CONRR) (n', n'', n'''=1, 2)である。この中で、ジグリコールアミドがアクチノイド(III)(IV)(VI)に対し最も高い抽出能力を示した。本研究により、ジグリコールアミドと同様にチアジグリコールアミドも3座配位活性であることが確認された。ジグリコールアミドにより得られた、ランタノイドの原子番号と分配比の関係を示すランタノイドパターンでは、HNO-n-ドデカン系で原子番号とともに分配比が増加する傾向を示したが、他の2座配位ジアミドのそれとは異なっていることを確認した。
佐々木 祐二; 須郷 由美; 鈴木 伸一; 館盛 勝一
Solvent Extraction and Ion Exchange, 19(1), p.91 - 103, 2001/01
被引用回数:631 パーセンタイル:99.62(Chemistry, Multidisciplinary)当研究室で合成を行った6種のジグリコールアミド化合物によるランタノイド、アクチノイドの抽出特性を調べた。Eu,Amの分配比はアミドの窒素原子に結合するアルキル基の長さに依存した。開発した化合物の中でN,N,N',N'-テトラオクチル-3-オキサペンタンジアミド(TOOPDA)、N,N,N',N'-テトラデシル-3-オキサペンタンジアミド(TPOPDA)はn-ドデカン中に可溶であり、これは窒素原子に結合するアルキル基が長く、抽出剤自身が適当な脂肪親和性を持つことによるためである。TOOPDAを用いるアクチノイドの抽出は強い硝酸濃度依存性を示し、高い酸濃度で極めて高い分配比を示した。これらのことから、n-ドデカンに溶解したTOOPDAを用い、硝酸溶液中のランタノイド、アクチノイドを完全に有機相中に抽出できることがわかった。
佐々木 祐二; 須郷 由美; 館盛 勝一
Proceedings of International Conference on Scientific Research on the Back-end of the Fuel Cycle for the 21st Century (ATALANTE 2000) (Internet), 6 Pages, 2000/10
当研究室で三座配位可能な中性抽出剤であるジグリコールアミド化合物を合成し、アクチノイドとランタノイド元素抽出を試みた。得られたN,N,N',N'-テトラオクチル-3-オキペンタンジアミド(TOOPDA)とN,N,N',N'-テトラデシル-3-オキペンタンジアミド(TDOPDA)はn-ドデカン中に十分溶解した。ジグリコールアミドによる硝酸溶液からアクチノイドの抽出において、+3,+4価のアクチノイドイオンが極めて高い分配比を示した。高レベル廃液を模擬するのに、0.1Nd(III)-Am(III)-3HNOを用いたが、1TOOPDA-n-ドデカン溶媒を用いて溶液中の金属イオンを概ね有機相に抽出できた。その他の元素についてもTOOPDAにより高い分配比を示すものがあり、これらの結果に基づき、高レベル廃液の郡分離プロセスが検討された。
矢板 毅
金属錯体の分子設計ワークショップ-(II)報文集, p.63 - 75, 2000/06
近年、日,米,欧の放射光施設においてアクチノイド元素が測定可能なビームラインの建設がなされつつある。これに伴って、溶液中における微量アクチノイドに関する世界初の構造データが報告されつつある。演者らもこれら施設を利用して、アクチノイドと多座配位有機リン及びアミド化合物との錯体の構造研究を行ってきた。これより三価ランタノイド、アクチノイド分離に有効な配位子は、多座配位で弱い相互作用を持つ配座の追加が重要であることを見いだし、この結果をもとに現存する抽出剤の中で最も優れた性能をもつジグリコールアミドを開発した。本講演では、以上の開発過程について紹介するとともに放射光を利用した分析法の解説とアクチノイドでもとりわけデータ数が不足している三価アクチノイド(Pu~Cm)の水溶液内構造に関する一連の研究成果について発表する。
矢板 毅
Proceedings of International Youth Nuclear Congress 2000 (CD-ROM), 4 Pages, 2000/00
単座・二座配位有機リン系及びアミド系化合物-ランタノイド、アクチノイド錯体の溶液内構造を放射光EXAFSにより、また、いくつかの単結晶試料についてX線構造解析を行った。これにより両系において単座配位系化合物は、配位酸素のネットチャージが二座配位系に比べ大きな差がないのにもかかわらず約0.2Åほど外側で配位することがわかった。これは溶液内においてのみ観察された。これは多座配位系が金属と環形成するときのキレート効果による。CMPOは溶液中においてカルボニル基の酸素が弱く相互作用し、形成する環は非対称になること、また環形成では5員環が6員環より安定であり錯形成において2つの5員環を有する三座配位子ジグリコールアミドが、三価ランタノイド、アクチノイドの分離には最も有効であることなどを明らかにした。
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 森田 圭介; 須郷 由美; 鈴木 智也
no journal, ,
ジグリコールアミド(DGA)は2001年に当研究室で開発されて以来、特に3価のアクチノイド(Am, Cm)の抽出分離に利用されてきた。中央にエーテル酸素を持ち、その両側にアセトアミド基を持つ。O, O, Oの3座配位性を持つゆえに硬い酸である金属との反応性が高い。したがって、ランタノイド,アクチノイド、及びアルカリ土類金属などを硝酸溶液から高い分配比で抽出できる。原子力分野で世界的に基礎、応用関連の研究に利用されてきたが、DGAの窒素原子に結合するアルキル基の種類を変えて、抽出性能を比較した研究は少ない。そこで、異なるアルキル基(フェニル基)を持つ13のDGA化合物を合成し、その抽出挙動について調べた。得られた抽出結果より、立体障害や水素結合などについて言及する。
森田 圭介; 佐々木 祐二; 鈴木 智也
no journal, ,
,,','-テトラオクチルジグリコールアミド(TODGA)はランタノイド(Ln), アクチノイド(An)に対して高い抽出能を持つ。Ln/Anの相互分離能の向上を目的として、マスキング剤としてEDTA, DTPAおよびそれらのbisamide誘導体を用いると、bisamide誘導体はより酸性領域からマスキング作用を発揮した。マスキング反応について詳細に検討を行った結果を報告する。
佐々木 祐二; 須郷 由美; 森田 圭介
no journal, ,
ジグリコールアミド(DGA)化合物のアミド窒素に結合するアルキル基を変えて抽出性能を調べた。この研究の目的は溶媒抽出のアルキル基置換効果を明らかにすることである。結果として次のようなことが理解された。DGA化合物のアルキル基長さが短くなると水への溶解度が増し、長くなると無極性溶媒のドデカンによく溶けるようになること、抽出分配比はアルキル基が短い方が高いこと、一方抽出容量は長い方が高いことなど。枝分かれアルキル基を持つDGA化合物は分配比、抽出容量とも同じ炭素数を持つDGAより低い、またフェニル基を持つ化合物は無極性溶媒への溶解度や抽出分配比などが極めて低いことなどが明らかとなった。
佐々木 祐二; 伴 康俊; 森田 圭介; 松宮 正彦*; 小野 遼真*; 城石 英伸*
no journal, ,
Nd磁石から保磁率向上の観点で添加されたDyを選択的に分離回収する簡便な方法開発が、資源リサイクルの分野で注目されている。NdとDyは同じ希土類元素であり、相互分離は容易でない。近年著者らが開発したDGA(ジグリコールアミド)化合物は希土類元素を効率よく抽出し、その分配比は高い。さらに軽希土類元素と重希土類元素との相互分離比が比較的高く、本分離テーマに都合の良い化合物である。ここでは、多段抽出法を使いながら相互分離性を確かめた結果について報告する。
佐々木 祐二; 伴 康俊; 森田 圭介; 松宮 正彦*
no journal, ,
希土類元素は希少元素であるが産業界でも多く利用されており、相互分離及び回収について、よりよい手法を開発しておく必要がある。硝酸溶液中の希土類元素はジグリコールアミド化合物による抽出が有効である一方で、相互分離比は高くない。したがって、向流接触の多段抽出法を採用し、分離効率を上げる必要がある。ここでは、この分離技術について基礎的な検討を行ったので、その結果について報告する。
佐々木 祐二; 松宮 正彦*
no journal, ,
DGA(ジグリコールアミド)化合物は硝酸溶液から希土類元素を抽出し、その分配比は高い。さらに軽希土類元素と重希土類元素との相互分離比が比較的高く、相互分離テーマに都合の良い化合物である。一方、相互分離比が十分に高くないので、バッチ式の多段抽出を行いNdとDyの回収率を求めた。実験と計算結果の比較を行い、計算の有効性を確かめた。
佐々木 祐二; 森田 圭介; 松宮 正彦*
no journal, ,
NdとDy分離は使用済みNdマグネットからDyの回収を目的とし、リサイクル業界では重要視されている。希土類元素はいずれも類似の化学的性質を持ち、高い相互分離比が期待できない。したがって、多段抽出法を採用し、分離効率を上げる必要がある。我々はDGA化合物を用いてバッチ式の多段抽出実験を行い、NdとDy分離を試みたので、その結果を紹介する。
佐々木 祐二; 松宮 正彦*; 中瀬 正彦*
no journal, ,
放射化学研究グループで開発したジグリコールアミド(DGA)化合物の開発経緯と抽出性能評価を行った結果を示す。それに加えて、ランタノイド, アクチノイド相互分離についてDGAを使った成果の一例としてNd/Dy分離等の多段抽出試験結果を述べる。